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「今日のワン」(85)

2022年5月15日「今日のワン」メッセージ

  「人助けランキング!?


コロナ禍、ロシア侵攻といった命と生活の不安が広がる一方で、そういうご時世だからこそ、世界では「たすけあい」の心も広まっている。アメリカの市場世論調査機関であるギャラップ社がコロナ禍での世界の国々の人助けを分析した「World Giving Index(世界人助け指数)」なるものを報告している。この機関はコロナ以前から毎年こうした世界各国の人々に対して、人助けに関するアンケートを取り、報告しているようだが、そのアンケート内容の趣旨は「助けを必要

としている見知らぬ人を助けましたか?」というもので、これに基づく3つの「人助け(グリーン)」「寄付(パープル)」「ボランティア(ボルドー)」の項目で回答結果を仕分けし、世界各国の人助け指数総合ランキング(レッド)を報告しているものらしい。「へぇ~そうなんだ」。2020年114か国約12万人にインタビュー行って、分析結果を報告している。きっと日本人は結いの精神(おもてなし)を大切にする国民性だから上位にランクされているだろうと思いきや、先進国でありながら人助け指数総合がな

んと最下位の114位。思わず「ウッそ~」のため息交じりの声を挙げてしま

った。その内訳3項目においては、人助けが114位、寄付が107位、ボランティアが91位という結果。総合ランキング報告を見ると、1位がインドネシア、2位ケニア、3位ナイジェリア、4位ミャンマー、、、と、世界GDP総生産の順位を見れば日本よりはるかに下位にある国々が上位を占めていることがわかる。比較的貧しい国こそ、人助けの心が豊かだということなのかもしれない。この調査結果だけでどうこうその価値を測るつもりはないが、とは言え日本が最下位というのは心もとない気がしてならない。そこで、調査分析内容に関する詳細について読み進めていくと、このアンケートの趣旨である「見知らぬ人を助けました

か?」という質問が、日本が最下位を占めている要因になっているのではないか、ということだ。「見知らぬ人」。日本人は人見知りの国ではないかという指摘がなされている。外国籍問わず、顔見知りの間では人助けはよくなされていると思われるが、見知らぬ人に対してはどうか。確かに、私自身のことを考えても、最近助けを必要としている見知らぬ人に何か

したことがあるかなって振り返ってみたときに、「兄さん、ちょっとタバコ一本もらえないか。ちょうどタバコをきらしちゃって!」と言われたとか、「ちょっとすみません、トイレを貸してください」と言われたぐらいしかない。お祈りも見知らぬ人助けに入れてもらえるのかな?東京などでは駅構内や道端にホームレスの人たちを目にしても素通りするし、酒に酔っぱらって倒れている人を見ても素通りするか、交番の警察官に事情を伝えてお願いすることはあるだろう。「なんかこわい」という警戒心や「関わると面倒くさい」という思い、「あまりお節介しないほうがいいかな」とか、そういう気持ちが先に立つのもよく分かる。ただでさえ、都会ではお隣の近所づきあいが希薄化しており、自分が住む隣に誰が住んでいるのか分からないという人も少なくないだろう。「助けを必要としている見知らぬ」人助けランキング。皆さんは、どう思います?逆に、最近見知らぬ人から助けてもらった体験はありますか?イエスさまが言われる「互いに」とは誰なのか、考えさせられる機会になった。


今日のみことば:「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。互いに愛し合うならば、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、皆が知るようになる」(ヨハネ13・35)


















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