2022年4月30日「今日のワン」メッセージ
「見通し」

「弟子たちは舟に乗り、湖の向こう岸のカファルナウムに行こうとした。既に暗くなっていたが、イエスはまだ彼らの所には来ておられなかった。強い風が吹いて、湖は荒れ始めた。」
知床遊覧船事故で乗船客の尊い命が失われた痛ましいニュースが連日報道されています。強い風が吹いて、湖は荒れ始め
た突然の悪天候の中で不安と恐れに襲われた弟子たちと今回の乗客たちが重なる思いがします。心が騒ぎ、恐かったことでしょう。
その時の状況を想像するだけでも身震いしてきます。今回の事故の原因は、報道を見る限り明らかな人災です。悪天候になることが見通せなかったわけではないようです。見通せたのですが、命の安全管理をないがしろにして、生活に必要な見通しばかりを優先させた結果のような気がします。
このことは、私たちにも問われている事として受け止めたいものです。「それは必要なことなのか、それとも重要なことなのか」を改めて見分ける判断が問われているのでしょう。これが欠けていては、たとえ他のもので満たされていても安心は得られないものがあることを伝えています。何が大切なのか見分ける目を養えば、生活に必要なものは加えて与えられ、
新たな人生の見通しにつながることを心に刻みたいものです。知床の雄大な景色がその後の人生の見通しに光となることを、あの乗客たちも望んでいたはずです。
イエスは言われた。「わたしだ。恐れることはない。」そこで、弟子たちはイエスを迎え入れようとした。すると、間もなく、舟は目指す地に着いた。
今日のみことば:「わたしたちが、神の言葉をないがしろにして、食事の世話をするのは
好ましくない。わたしたちは、祈りと御言葉の奉仕に専念することにします。」
(使徒言行録6・2,4)
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