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「今日のワン」(42)

2022年3月26日「今日のワン」メッセージ


    「あなたはどっち?」


医療に関する知識が豊かで、技術の才能

も持ち備えているが、心ない医師。

思いやりがあり、親身になって寄り添ってくれるが、知識や技術力の低い医師。

どっちの医師に自分の命を託しますか?


信仰はどうだろうか?

ウチの母が赦しの秘跡を受けて、家に帰って来てお茶を飲みながら、ボソッと一言こういったことがある。

「神父さんから、知識が乏しいって言われちゃった」と。その時の悲しげな母親の言葉を聞いて、大学時代に神学部の講義を受けていた時に、教授の神父さんが言っていたことを思い出したことがある。

「2月5日にお祝いする長崎西坂での26聖人の殉教祭に参加した時、その日は雪が降りしきり、時折冷たい雨に打たれるような悪天候だった。そんな中、ミサが終わり、みんな足早に帰路に着こうとしているのに、凍える背中を丸め冷え切った手にロザリオを握りながら26聖人のレリーフの前で祈り続けている一人のおばあちゃんが目に入った。私は皆さん(学生である私たち)に神学という知識を教えている立場として、知識を持つことは生き方を豊かにすることは確か。知識が乏しく自分の経験だけでは生き方も貧しくなる。だから学問や教育は大切。しかし、多分にロザリオの祈りの知識も意味も分からず、ただひたすらロザリオをこれまで祈り続けてきたであろう、あの一人のおばあちゃんの祈りを神様が聞いてくれないことがあるだろうか?」と。


「心が大事、心、心が一番」とばかり言って、知識が乏しい信仰は自分の生き方を豊かにするだろうか?「知識、知識」と言って、心のない信仰が自分の生き方を豊かにするだろうか?どちらも助けが必要です。それが信仰のような気がします。


今日のみことば:「二人の人が祈るために神殿に上った。一人はファリサイ派の人で、もう一人は徴税人だった。」(ルカ18・10)



 




 

 

 






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