2022年3月6日「今日のワン」メッセージ
「豚の涙」

「肉屋を応援する豚」という言葉に出会った。
豚がいなければ肉屋は成り立たない。
豚は肉屋のために応援しているのに、それにふさわしい
恩恵を受けずに、肉屋が「経営が大変だ~」と言えば、
豚は「大変なんだ、応援しなくちゃ」と聞き分けのいい
豚になる。自分が屠殺されてしまうのに。だから聞き分
けのいい豚になるな、っていう内容の話だった。
多くのロシア兵と重なる。プーチンが「大変だ~」と叫べば、
彼らは何が大変なのかもよく知らされないで、軍事練習と思ってウクライナへと駆り出されたようだ。彼らだけでない、ロシア市民の多くはロシア政府のプロパガンダ(情報操作)によって、真実を知らない。だから、プーチン支持率が高い。
ウクライナへ進軍したロシア兵の一人に、ウクライナ人のおばあちゃんが駆け寄り、「お前はここに何しに来たか。」と言い放って、そのロシア兵のポケットにヒマワリの種を詰め込込み、「お前が死んだら、そこからヒマワリが咲くだろう」と言ったという。
それに対して、ロシア兵は訳が分からず、「おばあちゃん、今は軍事練習の際中だから、危ないから向こうへ行ってて」と答えたという。彼は、自分がウクライナにいるということも知らなかったようだ。これが本当かどうかわからないが、プロパガンダがあるのは周知のとおり。それによって多くの命が犠牲になる。
「宗教は阿片」という言葉があるが、信仰も人が乱用すれば、聞き分けのいい「肉屋を応援する豚」を生み出すプロパガンダになりうる。それでは、救える命も救われない。騙すより騙される方がいいと、聞き分けのいいことが言えるだろうか。
騙されていることを知りながらも、その人の足を洗い、「今、やろうとしていることやりなさい」と言った人がいる。「鶏が三度泣く前にお前はわたしを裏切る」と知っていながらもその人の足を洗った人がいる。イエスさまは聞き分けのいい豚ではなく、真に「肉屋を愛する豚」だ。その豚の涙によって私たちは生かされている。これからも豚の涙は流され続けるのだろうか。
今日のみことば:「もしわたしを拝むなら、みんなあなたのものになる。イエスはお答えになった。『あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ』と書いてある」(ルカ4・7b-8)
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